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法と律
追加日: 2021年7月21日
発表年(月): 2010年
現代タイ仏教における止観の実践法
Thaniyo Bhikkhu (著)

【概要 / 抜粋】

「止(samatha)・観(vipassanā)」についての通常の理解によると,心を一つの対象に集中させるのを「止」といい,それによって正しい智慧を起こし,存在の真実の姿を観じるのを「観」という。現代,止観を指導している瞑想指導所は上座仏教の国々に増え広まった。その中で,タイ国の瞑想指導所は全国に1151ヶ所あり,様々な瞑想法を指導している。拙論[2007][2009a ][2009b ]では,南伝上座部に属する初期から註釈への各時代の文献における止観の修習次第の展開を明らかにした。本稿は,その検討の結果によって現代タイ上座仏教を中心として止観の実践法がどの時代の文献に基づいてどのように実践されているのかを理解する。そのため,現代タイ上座仏教における止観を指導している寺院マハーターツ寺院系,東北地方寺院系, パクナム寺院系の実践法及び止観の観点を事例として考察する。

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